藪の眼には涙もでない

藪医者ヤブーのブログ 健康に関すること。独り言。 患者さんの話はフィクションです。

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西村眞悟の時事通信から


           重要な秋の福田康夫君と金正日
                         No.374 平成20年 9月14日(日)
                              西 村 眞 悟

 この頃、人に会えば、よく北朝鮮の金正日はどうなっていると尋ねられる。
 彼が九月九日の軍事パレードの観閲を欠席して以来、脳卒中による死亡説から重病説まで伝えられてきたからである。

 尋ねられるこちらも確固とした情報があるわけではないので、「トップとしての執務ができない状態なのは確かではないか」
というくらいの答えしかできない。
 その後の会話は、北朝鮮の情勢と今後の拉致被害者救出問題に移ってゆく。要するに、北朝鮮はトップがどうなっているか訳の分からない國だという説明になる。

 この北朝鮮が訳の分からん國だと説明しているとき、一種不思議な思いにとらわれた。
 今説明しているのは、北朝鮮のことではなく我が日本のことではないのかと。むしろ、北朝鮮の方が脳卒中という明確な原因があり分かりやすい。しかし、日本の方はどうなっているのか、それこそ訳が分からんのではないか。

 また、金正日はどうなっているのかと尋ねてくる人は多いのだが、福田康夫さんはどうなっているのかと尋ねる人はない。
 これは、金正日の方は、彼の動向が、北朝鮮の国家方針や拉致被害者を解放するか否かの課題に直結すると判断されていることを示している。これに対して、福田康夫さんの方は、彼の動向が何かの国家的課題に直結するとは誰も思っていないのではないか。従って、金正日のことは尋ねても福田康夫さんのことは尋ねる人がない。

 そして、今、自民党総裁選挙をしている。
これは何をしているのかと言えば、事実上、福田康夫さんの次の総理大臣を選んでいるのである。
では、総理大臣を選ぶとはどういうことか。それは、衆議院の解散権を誰に保持させるのかを選ぶことに他ならない。
 しかし、今マスコミに連日流される情報は、解散の時期は何時かということである。これは結局、衆議院解散権をもつ者を選びながら、選ばれたその者には既に解散権はない状態にする流れである。つまり、選挙管理内閣、選挙の管理だけの権限をもつ総理を選ぼうとしている。
 これこそ、北朝鮮以上に訳の分からんことである。

 何故、こういう訳の分からんことに気づかずに大まじめにやっているのか。その理由は、今の政局が、「内閣は、国家と国民のために為すべきことをするためにある」とう当然のことを没却しているからである。党利党略の観点から党代表を選び、総裁を選ぼうといるからである。
 インド洋における多国籍海軍へのサポートの継続の重要性を如何に認識しているのか
(この海上自衛隊の活動を憲法違反という人物を議論もなく無投票で党代表にした民主党の国家に対する不誠実さは計り知れない)。
 金正日の動向を拉致被害者救出に結びつける明確な手を打つ絶好の時期は今である。
 東アジアの核とミサイルの脅威に対して日本は如何に対処するか覚悟を固めるのも今である。
 そして、これらに対処し始める日本の存在がアメリカ大統領選挙に如何なる影響を与えるのか。このことが、アジアに重要な影響を与える。
 秋は、「あき」と読むと同時に「とき」とも読む。
 この秋は、我が国と国民にとって重要な秋を迎えている。

 総理大臣が選ばれる前から解散の時期を流す政局専門家とそれを解説する評論家は、この秋に取り組まねばならない以上の重要な国家的課題を見て見ぬふりをしている。また、その取り組みが今の衆参のねじれの構造では無理だと解説してみせる。 
 しかし、これは一種のニヒリズムである。このような風潮は、決して明るく健全な國の未来を開かない。

 そこで、再び、金正日はどうなっていると尋ねるのならば、福田康夫さんはどうなっていると振り返りたい。
 そうすれば、彼は脳卒中でもなく禁治産宣告を受けたわけでもなく健康で、まだ総理大臣であることがわかる。
 さらに、福田さんは、総理大臣を差し置いて解散風を煽る政局とは今無縁であり、また、百害あって利権ありと言われる日朝友好議員集団とも関係ないであろう。

 そうであれば、福田康夫総理は、拉致担当大臣を設けている内閣の長として次のことを実施して欲しい。
 即ち、日本は拉致被害者救出を断じてあきらめない。
 従って、金正日の今後がどうであれ、その後継者が誰であれ、拉致被害者を解放しなければ体制が崩壊し、権力者の命が危うくなる。このことを示すために、実務者協議の約束を裏切って再調査委員会の立ち上げを延期してきた北朝鮮に対して、全面的な制裁強化を実施すべきである。
 福田康夫さんには、日本国総理大臣である以上は、その地位にふさわしい仕事を最後までする責務がある。
 
 さらに、付け加えたいのは、今も総理は福田さんなのであるから、解散権を持っているということ。
 政界全体が国家的課題から目をつぶってそんなに速く解散をして欲しいのなら、福田さんには、明日にでも自らの手で解散をうつという手がある。それの方が、自ら不毛の一年を締めくくることになり、すっきりする。
 こういう決断ができるのも総頼大臣だと言うことを、最後に自覚し天下に示すのも意義があることかも知れない。

                                    (了)


 大東亜・太平洋戦争後、日本は何よりも経済優先でやって来て、過去においては「経済大国・経済一流」になったことがあると言う話である。

 それなのに何時の間にか経済大国から滑り落ち、今や国民の生活すら危ういそうだ。
 
 与党も野党も等しく「国民生活向上の政策を」と叫んでいるが、今度は一体何を失うのであろう。

 相変わらずの敗戦国模様も何時まで持つのであろうか?

 ある老人の患者さんが、「自分が死ぬ前に日本の最後が見られそうだ」といっていた事を、ふと思い出した。

 もう秋である。


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