「人権擁護法案」の国会提出を阻止せよ―法案は憲法違反だ
日本会議の機関誌である「日本の息吹」2月号に掲載されていた、百地 章(日本大学教授)先生の人権擁護法案の問題点について転送いたします。ご参照いただければ幸いです。

「人権擁護」の美名の下、人権を蹂躙

 昨年暮れ、古賀選挙対策委員長など党四役らを顧問として新たにスタートした自民党の人権問題調査会が、人権擁護法案の通常国会提出に向けて本格的にスタートすることになった。

この法律は「人権擁護」とは名ばかりで、実は気にいらない者の人権を恣しいままに侵害し、民主主義社会を圧殺しかねない「人権蹂躪法案」である。そのため過去二回、マスメディアや自民党内の強い反対にあって廃案となったり提出できなかった経緯がある。にもかかわらず、安倍内閣の退陣を待ったかのように、再び提出が画策されている。


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先の法案によれば、「人権侵害」とは「不当な差別、虐待その他の人権を侵害する行為」であり、「人種等〔この中には民族や信条も含まれる〕の属性を理由としてする侮辱、嫌がらせその他の不当な差別的言動」まで「人権侵害」とされていた(第三条二項一号)。

しかしながら、法案では「人権」とは具体的にどのような内容の人権を指すのか、一言も触れられていない。このため、「人権」とは縁もゆかりもない不当な要求が「人権」の名において正当化される危険さえある。

例えば、北朝鮮による日本人拉致を批判した場合、朝鮮総連から北朝鮮に対する侮辱であり「人権侵害」であるとされたら、「家族会」や「救う会」の活動も許されないことになろう。あるいは歴史教科書をめぐって、その偏向や自虐性を批判しただけで、執筆者から「人権侵害」の烙印が押されることにもなりかねない。

令状なしに、出頭要請や立入り検査も

この法案では、このような曖昧・不明確な規定をもとに「不当な差別的言動」まで禁止し、裁判所の令状なしに「特別調査」(出頭要請、質問、文書の提出、立入り検査、書類等の留置処分)を行うことができるとしている(第四四条一項)。

このような、曖昧・不明確で過度に広範な規定をもとに行政権力が言論・表現を取り締まるのは、表現の自由の侵害であって、明らかに憲法違反である。  

 表現の自由は人格の形成発展や民主主義的な政治過程の存立維持のために不可欠な権利である。しかも一度侵害されたならば回復することの極めて困難であり、自由社会そのものが圧殺されてしまう危険があるため、最大限尊重されなければならない。

ところが法案では、単に「不当な差別的言動」であるとか、「相手方を畏怖させ、困惑させ、又は著しく不快にさせるもの」(第四二条一項二号イ)などといったどうにでも解釈できる極めて曖昧・不明確な基準のもと、裁判手続きを経ることなく、直接、行政権力が介入調査してその当否を判断し、国民の言論・表現を取締まろうとしているわけである。

しかも人権委員会は「差別的言動」を含む人権侵害の「予防」のため「必要な調査」を行うことができ、人権侵害を行う「おそれのある者」(第四一条一項)に対してまで、説示その他の「指導」を行うことができるとされている。つまり、単に人権侵害の危険があるというだけで取り締まりが可能となる。

しかしながら、たとえ「差別的言動」であれ、発表に先立って公権力しかも行政権力がこれを一方的に規制するのは、「事前抑制の禁止」に反し、憲法違反であり、その当否は本来、裁判所が慎重に判断すべきである。

にもかかわらず、行政権力の行使者である人権委員会が、「差別的言動」の「おそれがある」というだけで、「予防」的にこれを一方的に規制するというのは、明らかに違法な「事前抑制」に当たり、表現の自由を侵害するものであるから、絶対に許されない。

自由主義社会を守るために

 広島では、かつて部落解放同盟が国旗掲揚や国歌斉唱などの教育問題に介入し、多くの痛ましい犠牲者を生み出してきた。このことは国会でも明らかにされたとおりであるが(平成十一年三月十日参議院予算委員会)、人権擁護法案はこのような糾弾を正当化し、公然化させるものである。

法案推進派の議員は「差別に泣いている人たちがいる」というが、具体的にどのような差別が問題となっているのかは必ずしも明らかでない。それどころか、聞こえてくるのは、逆に奈良市、京都市、大阪市などの同和行政・同和利権をめぐる不祥事の数々である。

このように、人権擁護法案は表現の自由を侵害し公権力による思想統制に道を開く大変危険な法律である。それゆえ、現在のこの自由で民主的な社会を守るために、法案の国会提出は断乎阻止しなければならない。


草莽崛起 ーPRIDE OF JAPANという地方議員の皆様が行っているブログに掲載された、非常に重要な論点を転記します。


以後追記予定。
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2008/01/23(Wed) 12:54:24 |  人気のキーワードからまとめてサーチ!