福田総理は2つの台湾を支持か!?
【詳報・日中首脳共同記者会見(3)】福田首相「両国が安定した関係を」 (3/3ページ)
2007.12.28 15:31
このニュースのトピックス:中国
「東シナ海の問題も、象徴的なテーマだと思う。温総理から、誠意をもって、友好をもって問題解決にあたられるというようにおっしゃったが、間違いない進展がそのような精神のもとに実現することを確信している。台湾のことについても、私からも日本の立場を申すが、台湾は中国にとって核心的な利益にかかわる問題という中国側の考え方を十分理解し、重く受け止めている。わが国の台湾に関する立場は、日中共同声明にあるとおりである。何ら変更はしていない。2つの中国、1つの中国・1つの台湾という立場は取っていないし、台湾の独立も支持していない。心から平和的な解決を望んでおり、そのための対話の早期再開を強く希望している。したがって、一方的な現状変更の試みには支持できない。そして、そういう観点から台湾の公民投票をめぐって両岸に緊張が高まるようなことは望んでいない。また、一方的な現状変更につながっていくのであれば支持できないことも、先ほど温総理にも申しあげたところだ。ただいま、記者さんから質問を受けた以上のことを申しあげたかもしれないが、私が申しあげたいことは、互いの立場の違いを乗り越えて、確固たる信頼を築きながらお互い協力を進めていくことで、日中の将来があり、この地域、国際社会の安定もあるんだという確信を持っていることを申し添えておきたいと思う」
MSN産経ニュースより引用
1977年日本赤軍によるダッカでの日航機ハイジャック事件で、犯行グループが高額の身代金と日本で服役中の過激派や爆弾魔などを解放するよう要求した時、当時の福田赳夫首相は、「人の命は地球よりも重い」と服役犯の釈放を決めた。
そしてこの判断は「日本はテロリストまで輸出するのか」と国際的に厳しい批判を受け、実際にこの時釈放されたテロリストたちによって、その後国外でたくさんの命が失われた。その反省などからSAT(特殊急襲部隊)が編成されたという。色々な問題や葛藤があったであろうが、「善意」や「理想」が必ずしもその通り実現されず、命を守るためには「力」も必要であることの証左である。
今回微笑外交の巧みな温家宝氏の掌上で、与えられた台本通りの芝居を演じた福田首相であるが、『台湾の独立は支持していない』というせりふには少々驚いた。この部分の前までは、「一度領有権を放棄した台湾について、そこがどこに所属するなどということは言えない。コメントを控える」という従来の日本政府の原則を引き継いだものに過ぎない。大国中国の舞台では緊張のあまり、お得意の「風呂の屁」も出せないどころか、とんでもない言質を取られたのであろうか。
福田訪中 外交部:台日關係不受影響
時間: 2007/12/28
撰稿‧編輯:康仁俊 新聞引據:採訪
日本首相福田康夫28日說,不希望台灣入聯公投造成台海兩岸緊張。對此台灣外交部發布新聞稿表示,台日關係不受福田訪中影響,福田的談話顯示日方對兩岸現狀與和平解決的一貫立場,以及對公投是否會牽動兩岸現狀改變的關切。外交部指出,福田的談話,顯示日方對兩岸現狀與和平解決的一貫立場,以及對公民投票是否會牽動兩岸現狀改變的關切。外交部強調,加入聯合國是台灣人民的共識與心願,台灣推動入聯公投,是以正當的民主程序向國際社會表達台灣主流民意,其中無涉統獨問題,更不會改變海峽兩岸現狀,外交部呼籲日本及國際社會,應該相信台灣人民的智慧,並尊重台灣人民行使民主國家應有的權利。外交部表示,台灣與日本關係密不可分,台日關係不受福田訪中的影響,未來仍將在穩定的基礎上繼續發展。
兄弟の国日本の首相のこうした発言に対し、すでに十分に成熟した民主国家である「台湾」政府は冷静で大人の対応をしている。
「国民投票は国連に加入したいという台湾人の共通認識と願いを表明するため、民主的な手続きに基づいて行われるもので、両岸の緊張を高めようという意図は無い。日本と国際社会は台湾国民の知恵を信頼し、台湾人が民主主義国家としてその権利を行使することを尊重してもらいたい。福田総理のこの度の訪中によって、台湾と日本の関係は少しも影響を受けず、未来も両国の安定した関係を元に継続して発展し続ける。」と。
確かに民主的国家である台湾が自ら両岸関係の緊張を高めるはずが無い。一方的に緊張を高めているのはついこの間「天安門大賭殺事件」で、自国の学生や国民を戦車でひき殺して「煎餅」にし、自動小銃でなぎ倒したように、「微笑」と「恫喝」と「軍」をたくみに使い分ける共産党独裁政権の中国のほうである。
そう考えて家系的・遺伝的に「人の命を大切にする」福田首相の発言を振り返ると、台湾の公民投票をめぐって『中国が一方的に緊張を高めるようなことはしないでください』とか、『中国も台湾のように平和裏に民主化してくださいね』、更に『日本は1つの中国・1つの台湾というものを支持しません。日本は中国が台湾のように民主化され、2つの台湾の間に平和的関係が生じるのを心から願っています』と、びくびくしながら婉曲的に言っているようにも見える。
出来ることならば温家宝の例に倣い、『先ほど、「人命が地球よりも重い」と固く信じていた天国のわが父赳夫に電話をかけました。彼は台湾を支持し、台湾国民1人ひとりの命が地球よりも重いと述べておりました。しかしまた同時に、中国国民の命もまた地球よりも重いのです。云々~』と大向こうを唸らせるようなせりふを吐いて欲しかった。
冗談はさて置き、日本と台湾にとっては、中国の台湾化こそ真に望ましいものだ。日本は2つの台湾をこそ支持したい。
しかし民主国家がうまくやっていくためには、適度な領土と適度な人口と適度な民度が必要だというから、今のままの中国には民主国家としてやっていける可能性は皆無に等しい。
父親の轍を踏まないために、また真に日本国民そして台湾国民の命が地球よりも思いと考えるのであれば、もう一つのSATの必要性も速やかに検討すべきであろう。
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