2007年06月16日 20:49

うつ状態の時には重大な決断をしないことが原則である。
この重大な決断の1番目はもちろん”死ぬこと”であるが、次には退職や退学、離婚などが来るだろう。
4年ほど前からうつ病の治療を続けている方が本日来院された。
なんでも今月の某日に無事定年退職され、今後は好きな学問を学ぶために大学の単科の講座をとりたいとのことである。
佐藤一斎だったかが、『少而学壮而有為、壮而学老而不衰、老而学死而不朽(わかくして学べば壮にしてなすあり、壮にして学べは老いて衰えず、老いて学べば死して朽ちず)』と述べているが、やはり学問は何にもまして面白いと思う人もいるようだ。
そしてこう言われた。
「先生があの時退職しようとした私を止めてくれたお陰で、今月無事退職することが出来ました。有難うございました。」
まあ、私はうつ病の患者さんに対する決まり文句を述べただけであるが、たまにはこうして感謝されることもある。
望外の喜びを与えてくださり、こちらこそ有難うございました。
無理をせずに学問を楽しんでください。

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