藪の眼には涙もでない

藪医者ヤブーのブログ 健康に関すること。独り言。 患者さんの話はフィクションです。

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電子カルテ「ダイナミクス」

ヤブーは弱小クリニックを開業して9年目に入っている。
受付の医療事務の処理は、T芝のレセプトコンピュータを
使用していた。
自転車操業であるから当然リースであるが、確か300万円
以上はしていると思う。しかも年間何十万円かの保守料を
払うのだ。
コンピュータには寿命があり、段々とハードディスクが
奇妙な音を立てながら回っていた。昨年はついに受付画面に
奇妙なずれが生じた。
T芝の会社に見てもらうと、HDの異常もあるとすぐ取り替えて
くれて一応直った。以前から変な音が出ていて、保守料を
払っているのだからもっと前に変えてくれればいいのにと
おもいつつも何とか仕事をしていた。
そのうち事務のほうから「カルテの置き場所が足りなくなって
きた」と苦情が来た。患者さんが多いわけではない
インフルエンザの季節に一度しかいらっしゃらない患者さんの
カルテも、最低5年間は保存しておかなければならないから
段々と不良債権化するのだ。
ウィンドウズ95で動いていたコンピュータも劣化して遅くなるし、
カルテの置き場所もない。これはいわゆる電子カルテにする
しかないと思ったのが、今年はじめの運のつき。
インフルエンザは流行らないだろうと思い、1月からT芝の
レセプトコンピュータと平行し、工学部と医学部を卒業した
吉原先生が開発した電子カルテダイナミクスを導入
したのだ。
慣れるまで最初は職員も私も泣きたくなることもあったが、
現在はお蔭様で非常に快適に仕事をしている。

何しろ開業医が開業医のために作ったソフトである。
痒いところに手が届き、しかも値段が安い
これから電子カルテの導入を検討されている開業医の
先生方には、ぜひダイナミクスを導入することをお勧め
する。

当院の場合、後は患者さんが来てくれることを祈るばかりだ
それと、心療内科系の患者さんがいらっしゃると、話をよく
聴かなくてはならないので、つい電子カルテではなく全止
カルテ
になってしまう。とほほ。

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コエンザイムQの補足

先日コエンザイムQ10の話を書いたが、少し補足しておきたい。
スタチン系の抗コレステロール薬は、体内のコエンザイムの生成を
抑えるので、その種類の医薬品を飲んでいる方は補給されたほうが
よいかもしれない。
またコエンザイムQ10は偏頭痛の予防にも有効という意見もある。
高容量では乳がんの再発予防効果も期待されているようだ。非常に大量に摂るとパーキンソン病の進行も抑えるかもしれない。

服用量の問題であるが、スタチン系の薬剤を服用されている方は、
60~90mgを服用されるとよいだろう。
心臓病を持っていらしたり、なりやすい家系の方は、60mg~180mg。
偏頭痛の予防には100mg~150mg。乳がんの再発予防には180mg。
パーキンソン病の進行防止には1200mgが使用されているようだ。


もちろん主治医に相談・管理下の元に服用されるべきだろう。
(私自身は時々100mgのカプセルを服用している)


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少しだけほっとする

ヤブーはもともとは何もできない科の診療をしていた。
これは自治医大という特殊な医科大学を卒業したことと、
たまたま卒業した年度が悪く、卒後研修病院が前年度の
筑波大学付属病院から、茨城県立中央病院に変更になった
ためである。
今の茨城県立中央病院は、ヤブーが望んでも勤められない
立派な病院であるが、当時は医者が足りなくて行かされたのだ。
そんなところで研修をする羽目になったのだから、結果は
押して図るべしである。

ヤブーのところには、水虫から統合失調症の患者さんまで
やってこられる。統合失調症は100人に1という高い発症率の
病気であるから、初期のころからたまにいらしていた。
最初は急いで精神科に回していた。
ところが最近の統合失調症は非常に軽症の方が多い。
パニック発作を主訴にいらした方の中には、統合失調症に
なるか微妙な状態の人もいる。また若い人の中には、重い
状態の方がわりと多い病院には行きたがらない方もいる。
そんなこんなで、ごく軽い統合失調症の方だけは患者さんと
ご家族が希望されれば診療を行う羽目になった。


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効果より気分?

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最近巷ではコエンザイムQなるものが流行っている。私が学生の頃は、コエンザイムQを1日100mgほど飲むと、スポーツ選手の運動機能が高まること。しかし医療の現場では、心不全にしか保険適応がなくそれも1日30mgが使用上限あることぐらいしか知らなかった。
その後医者になってから、日本でのみ使われて効果がない医薬品の一つとして何かの本であげられていた。一時期生化学という基礎医学分野で活性酸素・フリーラジカルについて少々研究をした時は、脂溶性抗酸化物質としてしょっちゅう耳にしていた。
ところが近年抗加齢医学や美容内科なるものが、グローバルゼーションの流れのためか日本にもやってきて、美容によいとかでブームを呼んでいるようである。

コエンザイムQ自体は体内の代謝に必要な化学物質で、体内で合成される。
その作用としては、
●体内のフリーラジカルという反応性の強い物質の脂溶性消去剤の一つ
●ミトコンドリア内でのエネルギー生成・ATP合成に必要
●免疫刺激物質として機能し、抗体反応を高める
●心臓病を予防する
●抗癌作用を高める?
●慢性肺疾患の呼吸機能を高める
●高血圧、歯周病、肥満、心筋症などに有効
●スタチン系の高コレステロールの薬の副作用を減少
などがあげられる。

多く含まれる食物としては:内臓肉(心臓、レバー、腎臓)、牛肉、いわし、サバ、ナッツ類などがある。

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ヒゲすりすり

今日は古くからの付き合いのパニック障害の患者さんが現れた。
最初はパニック発作がひどくて外出もできなかったのだが、
「治したかったらどうしても来なさい」と事務の者が言って、
ベッドで過換気発作に耐えながら待っていた。
(うちの事務は怖いなあ。うん確かに)それからまもなく元気になり、仕事も始め、恋愛もされた。
症状は少量のSSRIでほぼ安定していたが、結婚し
妊娠してから急にまた不安が強くなり、発作が頻回に
なった。
そりゃ普通の女性も結婚妊娠子育ては不安になるよね。
それで妊娠中は安定剤を主体に増量して治療した。
数ヶ月前に無事健康なお子さんを出産され、今日は
一緒に来院したのだ。
お嬢さんはお腹の中にいる頃から私の声を聞いていたから、
不思議と私の顔を見ると人見知りせずによって来た。
女性に興味がない私であるが、余りにかわいいので
抱っこして、ひげすりすりをしてあげた。
今晩うなされて、パニック発作を起こしたらどうしよう。
まあお母さんがパニックの専門家だから大丈夫だろう。
たぶん・・・。


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突然死はいなかった

今日の午後ヤブーは地区医師会の学校心臓病検診の委員会に参加してきた。別に私は心臓病の専門という訳ではない。田舎町にいると、何でもやらされることがあるのだ。
幸いなことに地区医師会の小中学校では、今年度は突然死は一人もいなかったようである。
会議中に学校の運動会中の医療管理責任は誰にあるという話が出た。結局校医にあるかもしれないという結論になったが、今時沢山の患者さんを診ないとやっていけない開業医が、運動会の間中ついているわけにはいかない。
やはり参加者の中で、運動会に出席した医師は誰もいなかった。
そこで学校側にはAED(自動体外除細動機)をそろえてもらう必要があるということになった。
AEDを使うような事態は大変なことだが、最近では愛知万博で医学生が備え付けのAEDを使用して救命した例がある。
当院でも一応備えてはあるが、1台数十万はするだろうから全学校で用意すると大変な金額になる。
いやはや、医学の進歩は金がかかることにつながる。

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明日が問題だ

昨日述べたとおりヤブーは最近便所掃除を始めた。
三日坊主と言う言葉があるが、今日は難無く出来た。
昨日までは便器の中はブラシを使って磨いていたが、
今日からはいよいよスポンジを使って、素手で中を
洗った。
学生時代某教授が「何だって興味を持てば面白いんだから」
呼吸器学の講義で話していた。講義の内容は残念ながら
すべて忘れたが、この言葉だけは今も覚えている。
なるほど便所掃除もだんだんと面白くなってきた。
白い陶器がなんとなく女性のおしりの様にも思えてきて
磨いているうちにいとおしくなる。
きれいになった便器で用を足すのは、もったいないような
気までしてくるから不思議だ。
今日から生理現象を我慢しようかとも考えたが、それは無理か。
しかし明日が問題だ。
息子にも「何にでも興味を持つがすぐ飽きる」と言われている。
しかし便所掃除は女性よりも面白い。瑠璃も針も照らせば光る。
玉も便器も頭も磨けば光るぞ。

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鬼が笑う話

診療報酬引き下げに反発も 選挙圧勝背景に強気の首相 (1)
記事:共同通信社
提供:共同通信社

【2005年9月26日】


 来年4月の診療報酬改定について、細田博之官房長官は22日、引き下げを視野に入れて調整を進める考えを表明したが、小泉純一郎首相を前面に押し出しての衆院選圧勝を背景とした首相官邸の強硬姿勢には、与党や所管する厚生労働省からの反発も予想され、年末の予算編成に向けた調整作業は難航が予想される。


やはり来年は大幅の診療報酬の値下げが考えられますね。
まあ開業医なんぞは公務員みたいなものですから、
公務員の給料が下げられるご時世に収入が上がる
はずがありません。
一生懸命働いてくれている職員の給料も確保せねばならないし、
不肖か親に似たの分かりませんが、子供の教育費もままなりません。
お気楽なブログに冗談を書いていられるのも年内のうちですね。
皆さま、私の目の黒いうちは来年は来ませんぞ



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ヤブートイレ掃除をする

ヤブーは田舎の医者であるから、あまり期待もされずに色々な病人を診る羽目になる。
そんな一人に社会不安障害と回避性パーソナリティそして軽いアルコール依存症が混ざった患者さんが居る。彼との付き合いも結構長い。
数年間定職に就いていたが、ある日事後報告で仕事を辞めたとのこと。それまでは何とかアルコールを断っていたが、小人閑居して不善をなすとはよく言ったもので、アルバイトを始めるとすぐ不安になり、アルコールに手を出してしまう。
先だってもすい臓が悪くなるまでお酒を飲んでしまい、病院に入院していただいた。その時の禁断症状とすい炎の痛みは、かなりのもので「もう絶対に飲みません」と誓ったほどだ。
このせりふはアルコール依存症の人から何度聞いたことか。
しかし彼はけなげにもその日から一月は酒を断っている。問題は、漠然とした不安感があって何も出来ないということだ。
ただ彼は回避性格があるから、現実の問題からすぐ逃れて夢を抱いてしまう。もちろん夢を抱くのは結構であるが、自分の能力と忍耐力を度外視して夢に逃避するのが困るのである。
最近は催眠に入れて自我強化と自分でリラックスする方法を指導しているが、こういう患者さんは正しい習慣と生活を身につけさせることが大切だと考えている。
3週間前から、家の廊下掃除をやるというのでそれをやらせている。それもなかなか大変だと言っていた。
ところが先週末聞いたところでは、掃除は7分くらいで終わりあまり苦痛でなくなったとのことだ。
それでは少しレベルを上げようと思い、トイレ掃除でも始めるかと言った。ふと彼ばかりに苦行を強いるのは、可愛そうだと思ってつい「俺も家のトイレ掃除するからさ」と言ったのが運の尽き。
と言うわけで、ヤブーはウンが着いた家のトイレを昨日、今日と掃除をしたのであります。
彼は多分してないと思うけれど・・・。



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ペット

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医者の間でペットと言うと最近は、ガン検診などに用いるボジトロン・エミッション断層撮影〈PET〉のことを思い浮べる人も多い。
下品な話で恐縮だが、医学生の頃はオナペット等と言うのも流行ったが、先ほど述べたように老いと言うものは恐ろしい。異性に対する関心は弱まるばかりである。別にホモになったわけでも無いので誤解のないように。
私は昔から犬が好きで、宇宙少年であったころは家の犬を段ボール箱に入れ、縄を付けて振り回し、宇宙飛行の訓練をしていたからちと危ない。医者になってからは、赴任先で散歩をするたびに子犬がついて来て、しょうがないので何度か飼った。現在のは三匹目で、雌なので〈いぬ子〉と言う。もう12年くらい飼っているのでかなりの年寄りだろう。
ペットが癌に効くかは定かではないが、精神的な病気や孤独を和らげてはくれるのは確かだ。しかし最近は大事にしすぎて家族同様に扱ってしまう人もいる。
そうした場合たいていはペットを看取る結果になるから、やれ葬式だお墓の管理だと忙しい。心の落ち込みも大変で、もうペットは懲り懲りだと言うかたもいる。
ところで亀は万年と言うが、最近すっぽんの子供がペットとして売られているようだ。 90年くらい生きるそうだし、5、6年で食べ頃だそうだから一挙両得だ。しかしそんなペットではあまり癒されないか。
ペットも人も人情を通わせるからこそ、癒され苦しみ傷つき悲しむのかもしれない。
人生は難しい。


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他山の医師

わいせつ撮影の医師に実刑 都立墨東病院の元部長

記事:共同通信社
提供:共同通信社

【2005年9月13日】


 診察を装い女性患者の全裸写真を撮影したとして、準強制わいせつ罪に問われた東京都立墨東病院(墨田区)の元胸部心臓血管外科部長の医師田辺貞雄(たなべ・さだお)被告(52)=懲戒免職=の判決公判で、東京地裁は13日、懲役3年10月(求刑懲役6年)を言い渡した。田辺被告側は控訴した。



いやあ、人生色々、医者も色々だ。医者は確かに私を筆頭に変人が多いのですが、しかし仕事場でよくこういうことが出来ますね。多分第二の天性になっていたのでしょう。癖と同じで一生治りませんね。

私なんぞ自慢じゃないですが、私生活でもバイアグラを飲む元気もありませんぞ。(それはそれで、病気かもしれない。とほほ。)
しかし、私のような藪とは違う立派な医師でも、こういう間違いをするのだから、以て他山の石(医師?)としよう。

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おたふく風邪

ここ何週間かムンプスいわゆるおたふく風邪の患者さんが多い。
耳の下にある耳下腺や、顎の下にある顎下腺という唾液腺に
炎症が起きることが多く、顔が膨れるので「おたふく」風邪と
いうのだ。
唾液の飛沫から感染し、潜伏期間は2週間前後であるが、熱が
出たり痛みがある。子供の時に掛かると割りと軽くすむが、
大人になって発症すると入院が必要になることも結構ある。
特に男性は、副睾丸炎などを起こすと不妊症になることもある。
子供でも稀に髄膜炎を起こすことがあるので、高熱が続いて
頭痛や嘔吐があるときは入院が必要だ。
食べると唾を出そうとするので、当然痛い。酸味のある飲み物は
避けたほうが良いだろう。

ところで最近何故多いのか。まさか、空白の10年の不景気が続くので、病気だけ「お多福」と縁起の良い物を神様が流行らしている
わけでもあるまいが・・・。


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保険点数削減

止まることのない改革を旗印に快勝を遂げた小泉自民党政府は、
赤字削減のために聖域無き予算削減を打ち出してきた。
財務省は自分達の失敗は知らぬ振りで、国民に責任を振り分ける。
今回の郵政民営化も米国の要求を拒否できない日本政府と、財務省の責任逃れと小泉総理の妄想的信念の合作劇のようだ。
とにかく自転車操業の日々が続く当弱小クリニックにとっては、
来年度の保険点数の引き下げは死活問題である。
またいずれやってくる健康保険制度の民営化では、壊滅的打撃を受け
当院は潰れるであろう。
しかし明日潰れることが分かっていても、今日は働かなくてはならないのが人生の辛いところだ。


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インフルエンザワクチン

今年もインフルエンザワクチンの接種の季節が近づいてきた。
毎年本当に効果があるのかと思いつつも、自分にも職員にも家族にも打つ。
ここ数年は発病しないが、昨年のシーズンには調べただけで3回は感染した。
今年のシーズンは3回検査したが、3回とも陰性であった。
さて、インフルエンザワクチンメーカーの一つであるデンカのワクチンが、製造過程のミスで200万本の内、40万本しか基準を通らなかったそうである。
今シーズンは、ワクチンが不足する可能性もある。
インフルエンザワクチンの予防接種を希望される方は、かかりつけの医療機関に早めに予約したほうがいいかもしれない。


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アナフィラキシー

数日前だったか、診察時間が終わった後、玄関のチャイムが鳴る。
親子して蜂に刺されたというので、開けて診察をする。
40代の娘さんは喘息持ちで別医院で治療中ということ。
段々、息がゼイゼイしてくる。おいおい、困ったぜ、アナフィラキシーかよ。
誰もいないのに・・・。
すぐさまボスミンを取り出して、注射する。少したって、落ち着いてきたが、
念のためにステロイドの注射もしておいた。
幸いなことに、婆ちゃんの方は、皮膚の処置だけで済んだ。
娘さんには、エピペンを処方してもらうように薦めておいた。
自分で注射は出来ないとびびっていたが、死ぬよりゃましだ。

実は私の父親も蜂アレルギーで、毎年刺されるので去年からエピペンを持たしてある。
そのためか、今年はまだ刺されていない。
蜂アレルギーや食物アレルギーで、アナフィラキシーになる人は、ぜひエピペンを
持ちましょう。


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