藪の眼には涙もでない

藪医者ヤブーのブログ 健康に関すること。独り言。 患者さんの話はフィクションです。

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ヤブー騙されて、CKDの戦略研究に引っ張りこまれる

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 わが心の師の1人の教えに、「医学部を卒業したら、なるべく早く大学と縁を切れ」というのがある。
社会不安障害でもあるヤブーは、学生時代には教授や助教授などの偉い先生とは、なるべく眼を合わせないようにしていた。警察官などと会うと、時分が何か悪いことをしているような気になって落ちつかない。
 つい先だっても、何年か前に3度くらい通院された患者さんのことで警察から電話があり、その時もなるべく面談を避けようと一応無駄な努力を試みたが、最初から予想したとおりやはり無駄で、結局おっかなびっくり話をする羽目になった。

 まあ、それはともかく、この「大学からなるべく早く縁を切れ」という言葉は、気の小さい私の心の琴線にふれ、しばしば利用している。

 それでも、大学を卒業したての頃は、研修病院が凄いところだったので、何となく大学に行かなくてはならないような強迫性障害に陥り、1年ばかり週一で内視鏡を教わりに行ったり、超音波や負荷心電図のところにちょっとで入りするなど、自分らしくないことをしてしまった。その後、なぜか栄養学や活性酸素・フリーラジカルに興味を持ち、生化学教室に2年もお邪魔したのは、行った先の教授も迷惑だったろうと思っている。

 11年目前に開業などしてしまってからは、わたし自身はますますいい加減になるものの、理想と現実のギャップは埋められず、完全に大学と縁を切るのは極めて困難である。現に月に1回は、大学から悪友に来てもらい助けてもらっているし、困った患者さんは、結局大学にもお願いしている。

 しかし公私共に付き合いは狭くするほうであるから、新しい人間関係はつとめてつくらないようにしていた。ところが、先々週の土曜日に、小山で医療情報委員会の集合と納涼会があった折、小山市の糖尿病の専門の先生が、自宅まで車で送ってきてくれた。
 車中、金曜日だか木曜日だかに、小山で「腎疾患重症化予防のための集会」があるので、是非来てくださいと言われてしまった。
 そして翌週の月曜日に早速、某製薬メーカーのMRの人が、案内状を持ってきたではないか。
 なんかよく分からないが、家まで送っていただいた恩義もあるので、しょうがなく先週の金曜日に、その会議に参加してきた。
 すると参加者が10人ばかりしか居なく、講演会と症例検討会の後に弁当を食べる会があり、その時になんと自己紹介までさせられてしまった。
 自治医大の腎臓の教授が来られており、恥ずかしながら私はその場では唯一の母校の卒業生であった。(もう1人の同窓生の大先輩は、弁当を食べずに逃走された)。 
 その場の勢いで、なぜか私も「かかりつけ医/非腎臓専門医と腎臓専門医の協力を促進する慢性腎疾患患者の重症化予防のための診療システムの有用性を検討する研究」という、恐ろしく長くてとても意味不明の研究に、かかりつけ医として参加しなくてはならない羽目になってきた。
 
 人の付き合いの、そのあたり前のことが、こうしてまた私をひとつ縛り始めていく。
 嗚呼。
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迷信はなかなか消えない

 本日は診療後、7時過ぎからの高血圧治療の勉強会(脳卒中の予防戦略)に出席するために小山まで出かけてきた。
 近年「血圧は正常範囲内で、低ければ低いほど良い。」と言われるが、某製薬メーカーがそれに絡んで講演会を開いたのである。

 まあ、流体力学なんていうのは大学時代から分からないが、血圧が高ければ当然血管内皮細胞に掛かるストレスは甚大になるので、血管機能不全になり、様々な血管疾患に繋がって行くのは当然である。

 今回は選択的アンギオテンシン受容体ブロッカーには様々な薬理作用があり、他の降圧剤と併用することで高血圧に関連する様々な合併症のリスクを減少させるという話が中心であった。

 ディスカッションの中で、降圧利尿剤という種類の薬が、糖尿病や脳梗塞の患者さんに使ってはいけないといわれていた時代のエピソードが出た。
 これは今から20年くらい前には常識の如く繰り返された一種の洗脳であったが、実は最近は血圧を下げるために必要であれば、糖尿病があろうが脳梗塞の既往があろうが使用するのに特に問題ないと言う。
 このことに関して自治医科大学の病院長が「迷信は一旦作られると、なかなか消えない。皆さんがんばって迷信を打ち消してください。特に栃木県の脳出血は全国平均よりかなり多いんですから。」と言っていた。
 
 このことはなにも医学の世界の出来事ばかりではない。
 大江健三郎や小田実が作った迷信や、河野談話、村山談話などという迷信は未だに国民と日本の国益を害し続けている。
 中華人民共和国と朝日新聞が作った多くの迷信も、また然りである。

 やはりたまには新しい話を聞いて自分で勉強しなければ、迷信にだまされ続けるということもある。
 新聞やテレビの言うことが真実だというのは、今の日本の最大の迷信である。
 しかし残念ながら人は真実よりも迷信によって動き、それを消すことはなかなか難しい。
 
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新しい動脈硬化のマーカー②small dense LDL

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 LDLコレステロール、いわゆる悪玉コレステロールが動脈硬化の重要な危険因子であることは当然である。
 しかしLDLが正常でも冠動脈疾患を発症することはある。その理由の一つに、粒子のサイズが小さく比重の高いLDL(small dense LDL)の割合が高いことが挙げられる。
 small dense LDLは血管中存在時間が長く、酸化を防止するビタミンEやコエンザイムQなどの含有量が少ないために、酸化LDLになりやすいのである。
 現在健康保険でsmall dense LDLの割合を推測する方法としては、リポ蛋白分画の精密測定を行い、RM値を出す方法がある。このRM値が0.4以上ある場合には、small dense LDLが確実に存在するとされる。

 RM値が0.4以上ある場合には、
①適正体重に近づける
②単糖類を含んだ食物を減らし、オレイン酸の多いオリーブ油をとる。
③魚の油、EPAやDHAを毎日とる。(LDLを大きくするとされる)
④定期的に運動する。
⑤医師の管理下にニコチン酸を服用する

 などの方法がある。

 今日はカレイと豚汁と、かぼす焼酎が与えられた。
 ヤブーとしては当然バナナとリンゴとスルメは省けない。

 注意)くれぐれも主治医にこの検査をしてくれと頼まないようにしてください。保険診療では同じ検査をすると、指導が入ることがあります。
 普通の食生活と運動を行っていれば大抵は大丈夫でしょう。多分。
 
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新しい動脈硬化のマーカー①CRP

 動脈硬化は様々な因子が関与している多因子疾患で、従来から総コレステロールやLDLが主たる因子とされてきた。
 最近の血液検査では更に新しい因子が幾つも上がってきて、臨床でも用いられるようになった。

 動脈硬化が慢性炎症疾患であることより、高感度CRPの測定が重要視されている。炎症の指標としては、他に内臓脂肪から分泌されるIL-6(インターロイキン6)やTNF-αなどがあるが、高感度CRPは安定性が良くて測定法も確立されているために利用しやすい。

 CRPが上昇しているということは、体のどこかに炎症があるということである。高感度CRPを測定することにより、狭心症、脳梗塞、心筋梗塞を起こす確率が高い人を拾い上げることができる。
 これは男女でも、喫煙者・非喫煙者でも、中高年でも、糖尿病の有無でも同じように予測できる。

 ●CRPが1mg/L以下の場合心臓発作の危険性が低い
 ●CRPが1から3mg/Lの場合は中程度の危険性
 ●CRPが3mg/L以上の場合心臓発作を起こす危険性が高い

 CRPが高い場合、最近はやりのメタボリック症候群である可能性も高い。逆に内臓脂肪が減少すれば、CRPも減少傾向を示す。

 ○CRPが高い男性は低い男性に比べて3倍程度心臓発作を起こす
 ○女性の場合、総コレステロールよりも心臓発作の予想効果が高い
 ○男性の場合CRPが高いと心臓発作による突然死の可能性が高い
 ○CRPと血圧の値は相関性がある

 CRPを低下させるためには?

 1.食事内容を変える:ω3脂肪酸の多い食事にし、トランス型脂肪酸、繊維分の多いグリセミック指数の高い食事にすることで、CRPは低下する。また、毎日7色の植物性食品を食べる。
 2.体重を減少させる。内臓脂肪からは炎症を起こす物質が分泌される。
 3.運動をする。低脂肪の食事にと運動を組み合わせてCRPは30%程度低下させられる。
 4.感染巣となる歯周炎を予防するために、歯磨きとブラッシングをしっかりとする。
 5.コレステロールの高い人は、スタチン系の薬を服用する。
 6.魚の油を服用する。(スタチン系の薬剤単独よりCRPが低下する)
 7.少量のアスピリンの服用を検討する。CRPがかなり高い人は、最初からアスピリンの投与を検討する。

 以上のような注意は一般的なガイドですので、実際の治療に関しては主治医の指示に従ってください。


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善玉を増やす

 去年の流行語大賞の一つは「メタボリック症候群」であったとかで、この言葉を知らない人はだれもいないくらいに流布した。

 そのとりあえずの診断基準の一つにHDLコレステロールの値が、40mg未満あるいは薬物治療中というのがある。

 最近の考えでは、善玉を増やすことは悪玉を減らすことと同じくらいに重要ともいわれる。
 HDLいわゆる善玉コレステロールは、動脈壁から悪玉を運び出してプラークが出来るのを予防するだけでなく、抗酸化作用もありLDLなどが酸化するのも抑制する。
 酸化などの変性を受けた悪玉は始末が悪い。

 善玉を増やす薬も開発中であるようであるが、やはり生活習慣の改善でHDLを増やすのが理想である。

 1.理想体重を維持する。
  標準体重の範囲内でも、体重と悪玉コロステロール、中性脂肪は正
の相関があり、善玉コレステロールは逆相関がある。
  従って、なるべく理想体重に近づけることが大切である。

 2.有酸素運動をする。
  規則的に運動を続けると、善玉コレステロールは上昇する。
  40分から1時間の有酸素運動を毎日行い、筋肉トレーニングを週に3回程度行うのが理想である。

 3.食事の内容を改善する。
  精製炭水化物を避けて、玄米などの全粒穀物を食べる。
  白米や白パン、クッキーなどは中性脂肪に変わりやすい。善玉コレステロールと中性脂肪は逆相関の関係がある。中性脂肪があがると善玉コレステロールは低下する。
  また、マーガリンやショートニングに多く含まれるトランス型脂肪酸の摂取を避け、一価不飽和脂肪酸やω3脂肪酸を摂取することが必要である。オリーブオイル、紅鮭、胡桃、亜麻の種、アボカド、しそ油を取る。 
 
 4.悪友と縁を切る。
  タバコは善玉コレステロールを平均して5mg程度下げるといわれている。
  お酒は1日1杯か2杯であれば善玉を4mg程度上昇させる。
  悪友と付き合って成功した人はいない。早く悪友と縁を切ろう。

 5.ニコチン酸の摂取を試みる。
  ビタミンB3の一つであるニコチン酸は、1日1.5gから3g程度の摂取で、コレステロールの状態を改善させる。
  ただし、肝臓の酵素異常を起こすことがあるので、医師の管理の下に行う必要がある。

 
 
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心電図をデジタル化

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 最近デジタル化可能な心電計を導入した。
 コンピュータが嫌だ嫌だと言いながら、ますますコンピュータに依存していく生活があり、理想と現実の両立はままならない。
 こうした矛盾に耐えつつ生きるためには、絶対者という支点がぜひとも必要である。
 私は心の師の1人から「キリスト教」の無免許運転と言うことを学び、宇宙から自他を観る方法を手に入れ何とか生きている。

 それはともかく、看護師長さんの鉄の心臓に比べ、ヤブーの心臓は「不完全右脚ブロック」の状態があり、まだまだ完全な正統派右翼にはなれそうもない。
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新しいおもちゃの修行

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 最近オランダ製の超音波を導入して、動脈硬化を評価する試みを始めた。
 「愛国者であるはずのヤブーが、かってのABCD包囲網の一つの国の製品を買うとは、何たること!」と畏友の一人に怒られそうであるが、私は理想主義者ではない。単に割と安くて割ときれいだから、この製品にしたまでである。それに買ったのではない。リースである。
 大学時代にヨーロッパをさまよった時に、ユースホステルの中で昼間からビールを飲んで騒いでいたり、そのすぐ外で「マリファナ」を売っているような国である。アムステルダムの飾り窓は、遠くから観れば誘蛾灯のようで綺麗であるが、いくら若くても君子危うきに近寄らずである。
 それはともかく結構面白く、よく見える。ここに載せた写真は携帯電話で撮ったもので少々あらいが、そのうちデジタル画像で見せてあげよう。
 最初の頚動脈は脳梗塞を起こした人のもので、骨と同じような硬さのプラークが見えるだろう。次のやつは、私の総頚動脈でまあまあの内膜中膜複合体を呈している。
 しかし実は内頚動脈を見ると、結構複合体が乱れ始めていてがっかりしたりする。
 学生時代、脳外科の助教授が「自分の脳のCTを見ると、唖然とする」と言っていたが、私もその年を当に過ぎている。
 まさに「時間バエ達は、一本の矢が好きである。」だ。

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アメリカ心臓病学会の勧告

アメリカ心臓病学会が食事と生活習慣の勧告を改正した。


2006年の勧告は次の通りである。
・総合的に健康的な食事を摂取する。

・健康的な体重を維持し、燃焼カロリーとバランスのとれた摂取カロリーを保つ。

・通常摂取する一食の食物のカロリー含有量および1日のカロリー必要量への意識を高める。

・毎日、最低30分間の身体活動という目標を設定する。

・さまざまな果物と野菜(果汁以外)、特に緑黄色野菜(ホウレンソウ、ニンジン、モモ、ベリー類)の豊富な食事を摂取する。

・飽和脂肪またはトランス脂肪、食塩、砂糖をあまり添加せずに果物や野菜を調理する。

・全粒かつ高繊維質の食物を選択する。

・少なくとも週2回は魚、特にω-3脂肪酸が比較的多い魚(サケ、マス、ニシンなど)を2皿摂取する。

・小児および妊婦は米食品医薬品局(FDA)の水銀汚染魚(サメ、メカジキ、ヨコシマサワラ、アマダイ)を避けるためのガイドラインに従う必要がある。

・赤身肉、野菜による代替食品、無脂肪(脱脂)および低脂肪(脂肪1%)の乳製品を選択することにより飽和脂肪、トランス脂肪、コレステロールの摂取量を制限したり、半硬化油の摂取を最小限に抑える。

・砂糖を添加した飲料および食品の摂取量を最小限に抑える。

・1日のナトリウム摂取量が2,300mgを超えないこと。低塩または無塩の食物を選択または調理する。中年以降の成人、アフリカ系アメリカ人、高血圧を有する人は、1日のナトリウム摂取量が1,500mgを超えないこと。

・アルコール摂取量を制限し、女性は1日のアルコール摂取量が1杯を超えないこと、男性は2杯を超えないこと(1杯=ビール12オンス[約340g]、ワイン4オンス[約113g]、80度蒸留酒1.5オンス[約43g]、100度アルコール1オンス[約28.5g])。[訳注:1オンス=約28.35g]

・外食時には、一食の分量を意識するとともに、野菜や果物を選択し、また飽和脂肪・トランス脂肪、砂糖を加えて調理した食品を避ける。

「食事と生活習慣を改善する好ましい第一歩は、一食の分量を意識し、清涼飲料、フルーツジュース、果汁、アルコール飲料などの飲み物のカロリーに注意を払うことから始めることである」とLichtenstein博士は話している。「次のステップは、毎日、最低30分は身体活動をするように試みることである。一度に全部やる必要はないので、一日を通じて合計30分になればよい。そして、もちろん、それ以上できればさらに良い」。

心血管疾患に対する効果が証明されていない、または不確かな食事因子としては、栄養補助食品の使用がある。ビタミンEなどの抗酸化サプリメントも、葉酸やビタミンBサプリメントも、冠動脈性心疾患(CHD)へのリスクを低下させることは示されていない。しかし、食事性の抗酸化栄養素は果物、野菜、植物性油脂の豊富な抗酸化物質から摂取すべきである。

大豆蛋白は、飽和脂肪酸の多い動物性蛋白製品の代わりに使用すべきであるが、大豆摂取が血漿中コレステロール濃度に直接効果があることは研究では未だ確認されていない。

CHDが確定した患者はエイコサペンタエン酸(EPA)とドコサヘキサエン酸(DHA)を1日に1g、できれば脂肪分の多い魚から摂取すべきである。EPAとDHAを含むサプリメントは、臨床医から勧められた場合には検討すべきである。高グリセリド血症を有する人は、医師の指導の下で、EPAとDHAを1日に2-4g摂取すべきである。

さまざまな食物や飲料、およびソフトゲルカプセルに含まれている植物スタノールおよび植物ステロールの毎日の摂取は、低密度リポ蛋白コレステロール値の高い人に有用となる可能性がある。2g/日の摂取量で最大効果が認められている。


まあどれも日本人にとっては常識で目新しいことはない。
ヤブーのように霞を食べてれば大丈夫だ。しかし、昼飯だけはままならない場合もある。

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