藪の眼には涙もでない

藪医者ヤブーのブログ 健康に関すること。独り言。 患者さんの話はフィクションです。

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食道裂孔ヘルニア

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 数年前に車を運転していて急ブレーキを掛けた瞬間から、みぞおちの辺りに痛みが走るようになった。何日経っても治らない。これはきっと昔の「白い巨塔」の財前教授のように噴門部胃がんになったに違いないと思った。そうでなければ食道炎か・・・。
 私は先輩の中で往診に来てくれそうな先生に休日出勤を頼んで、電子内視鏡をやってもらった。内視鏡を飲むのは2回目である。1回目はかなり苦しかったが、今回は結構楽に飲めた。一般的に若い男性の方が反射が強い方が多い。ヤブーも単に年をとっただけかもしれない。
 先輩の診断の結果は「軽い食道裂孔ヘルニアによる逆流性食道炎」であった。そういえば、当時は自己催眠の練習で飯を食べた後すぐ仰向けになっていたのも悪かったのかもしれない。
 食道と胃のつなぎ目辺りが横隔膜より上に挙がるのが「食道裂孔ヘルニア」であるが、当然胃酸が食道の方に逆流しやすくなる。そうすると胸焼けや、ゲップ、胸痛や背部通、みずおちの痛み、時には咳や声枯れ、喘息などの症状を引き起こすことがある。
 治療としては胃酸を抑える薬を飲んだり、チョコレートなどの下部食道括約部の圧力を減らす食べ物を減らす、腹部を圧迫させない、食後すぐに横にならない、睡眠の2時間前には食事を済ませておく、などの生活習慣の改善が必要である。
 幸いなことにあれからほとんどたまにしか症状が出ない。タケプロンなどの薬もごくたまに頓服する程度だ。
 しかし3回目の内視鏡を受けるころには、今度は噴門部にがんが出来ているかもしれない。検査は当分受けないでおこう。
 
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内視鏡の多い週

 今週は内視鏡の多い週であった。多いと言っても何十人もいた訳ではない。医者が一人で潰れかかったクリニックである。内視鏡を使用した後には、肝炎やピロリ菌の内視鏡による感染を防ぐために消毒をしなければならない。だから一日一人がやっとである。
 多いと言うのは火、水、木と一人ずつ居たと言うことだ。これはヤブーのように何も出来ない科のクリニックとしては珍しい。実は先週も3人くらい居たから、儲からない科も標榜している当院としては、稀有な月である。
 一人はパニック障害で普段見ている患者さんであるが、毎年10月に簡易人間ドックを希望され、その検査項目の一つとして受けられる。この方は催眠にも非常に入りやすいので、阿吽の呼吸ですると飲み込め、いつものように軽い胃炎だけであった。
 二人目は毎年他所の診療所で胃のポリープのフォローを受けた患者さんであったが、なぜか今年はここでしてくれといらした。経過を観るのには慣れたところが良いと言ったのであるが、来るものも去るものも拒まずの主義のヤブーとしては是非も無く引き受けた。ところがこの人は、実は毎年大変な思いをして飲んでいると言う。内視鏡前の血圧測定や聴診でも緊張されているのが分かる。それで意識を低下させてやりますか、と聞いたところ是非そうしてくれと希望する。
 セルシンなどを注射するとぼーっとなり、逆行性健忘が起こるので内視鏡の時の苦しい感じを忘れるので好んで使う先生もいる。私個人としては殆ど使わない。20年以上細々内視鏡を行っているが今までに数名程度であった。
 とにかくそれを使ってやったのだが、やはり飲むときはかなり抵抗された。ヤブーが内視鏡を教わった先生の流儀はマウスピースは後からくわえていただく。マウスピースというのは内視鏡をかまないようにする道具であるから、内視鏡のためには最初からくわえてもらった方ががよいのであるが、内視鏡を飲むときは口にしていないほうが一般に飲み込みやすい。大体そのスタイルでやって来たが、どうもその患者さんはマウスピースを最初からくわえないと飲み込めないタイプの様である。マウスピースは無いのですかとおっしゃり、そのようにするとすんなりと飲んでいただいた。やはり人間にも条件反射が成立する。飲んだ後はポリープの「生検」といって顕微鏡検査をするために摘んで終わりである。その後はセルシンが効いてしばし眠られて、起きた後に電子カルテの「ダイナミクス」と共に使用している「RSBase」という検査ファイリングシステムで説明し、自宅でも写真が見られるようにCDロムに落としてあげたら大いに喜ばれた。
 三人目の昨日は初めて内視鏡を行うという男性であったが、男性にしては堂々としてすんなり飲み込まれた。潰瘍があったので数箇所生検をしておいた。
 という具合で内視鏡の週は終わりである。私も2回飲んだが確かにビールよりは飲みにくい。


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